ひょんなことからDevLOVE関西にて「UXデザインのためのユーザーの価値観分析ワークショップ 〜KA法を試してみよう〜」という大それたタイトルのワークショップを大阪でやることになりました。本記事はそのイベントの宣伝記事です(ぉぃ

DevLOVE関西自体の紹介はこちらをご覧ください。
私は東京を中心に活動しているDevLOVE(無印)と、仙台で立ち上げたDevLOVE仙台の裏方(一般的に言うスタッフですが、有志で企画をやっているだけであって、参加者が主体なので別に特権などはないです)をやっています。DevLOVE関西に絡むのは今回が初です。

DevLOVE以外だと、hcdvalueという人間中心デザインを実践するためのコミュニティのメンバーでもあります。
ワークショップの流れや手法の説明だけを知りたいのであれば、以下のスライドでもある程度わかるかもしれません。



KA法については、以下の書籍に記載があります。


このイベントをやるにあたって、私の想いとか、考えを書いておきたいと思います。

一言で言うと、自分が信じる方法で、ユーザーに対して質の高い学びを得よう、というものです。


アカデミックな世界でも、カンパニーな世界でも、コミュニティな世界でも。フロントエンドエンジニアでも、インフラエンジニアでも、デザイナーでも、マーケターでも。「ユーザーやその体験(やそれに類するもの)を大事にする」「プロトタイピングする(小さく失敗する)」ということに関してはほとんど同一のことを言っているように最近は考えています。

従来のマーケティングのセグメントやポジショニングの考え方や、最近のエンジニアリングから出たリーンスタートアップ・顧客開発でも、言っていることはほぼ変わってないように思います。
スライド1


なので、上記のいずれかを知っている人にとっては、今さら「人間中心デザイン」「UXデザイン」という新しいものを学び直す、というのはコスト効率がよくないように思います。私の場合は、単に他の体系的な知識をつける前に人間中心デザインを学ぶ機会があったために一番なじむ、ぐらいのものだと思っています。基本的には自分が信じるものをやり続けるのがよいと思います。

ただし、 それぞれの分野で長けている箇所はあって、「人間中心デザイン」の分野には質的調査・定性調査に関するノウハウの蓄積があります。他と比べて精緻なのが「ユーザーの要求分析」と「ユーザーテスト」の部分にあると考えています。今回DevLOVE関西でやる「KA法」は、この「ユーザーの要求分析」の部分に対する強力な手法であると私は考えています。
(ちなみにマーケティングは市場のマスを見た分析や競合分析が長けているし、リーンスタートアップはプロトタイピングに対する姿勢と、それを支えるツール群が長けていると思っています。これは私の主観です。)


「KA法」は、人間中心デザイン(ISO-9241-210)で言う「ユーザーの要求事項の明示」のフェーズにあたります。ユーザー理解のためにインタビューなどの調査を行なった後、それらから分析する段階です。デザイン思考で言うと、おそらく「問題定義」に入る段階のワンステップだと思います。アイデア発想よりも手前です。

このKA法を学ぶことで、今までなんとなく行なっていたユーザーの要求分析を、もう一歩質の高い理解とすることが可能となります。リーンスタートアップではBUILD-MEASURE-LEARNというサイクルを志向していますが、このLEARNにおいて、もう一段階質の高い学習が可能となると考えています。

と、大きく言っていますが、実際にはKA法も一手法に過ぎません。ただなんとなくユーザー理解と言うよりは、何か手法を通して得るものがあれば、といったスタンスであればと思います。

といった具合で、1月26日の「UXデザインのためのユーザーの価値観分析ワークショップ 〜KA法を試してみよう〜」にご参加いただけたらと思います。

マーケティングその他については、以下を読みながら学習中です…

改訂3版 グロービスMBAマーケティング
グロービス経営大学院
ダイヤモンド社
2009-08-28



リーン・スタートアップ
エリック・リース
日経BP社
2012-04-12