この記事は「UXとかHCDとかその辺りの何かをひとりで黙々とまとめる Advent Calendar 2013」の18日目の記事です。17日目は「参加型デザインの方法論についてまとめてみる3周目(1/3)」でした。

17日からは3周目としてちょっと視点を変えて「参加型デザイン」について考えたいと思います。
今日は「巻き込む」フェーズを考えてみたいと思います。
こちらの記事には著者の安岡さんが研究されている「デザイン・ゲーム」について語られています。しかしむしろ、この後で説明されている「リーダー」についての記述がかなり参考になるように思います。
もちろん、こうした手間を省いて、誰か一人が「我々のユーザーは、こんなペルソナの持ち主ですよ」と一方的に描写することもできます。しかし、納得度でいえば、参加者が自分たちで画像などを見ながら「ユーザーはこんなタイプじゃないか」などとと話しあいながら作り上げたほうが、はるかに高い。参加者同士、議論の目的も深くシェアできるんです。
ただし、こうしたプロセスを用いればどんな組織でも参加型デザインを実践できる、というのも違うんです。そこにはキーとなる人が必要です。 例えば、参加者のいろんな意見をとりまとめようとすると、初めは尖っていたアイデアが丸くなり、イノベーティブなものが生まれないといったジレンマがよく起こります。これをうまく回避するのは、キーとなる人の手腕にかかっています。参加型デザインの成功事例をみると、参加者全員が積極的に意見を言い合い、納得いくまで話し合った後、最後に「これ」と決めるリーダーがいる。その彼の判断次第で、採用するアイデアの質が決まるわけです。

鍵となるのは「納得感」であるように思います。こういった手法でこうやればよいと合意することと、色々意見を出し合った結果この結論であると合意すること、2つのレイヤーで合意がとれると納得感があるように思います。 最近の学習の場として、ワークショップが期待されていますが、そことも関連しそうです。

この辺りを調べて「リーダー」と「ファシリテーター」の違いが気になりました。これらは役割は同じでしょうか、また、スタンスに違いが出るのでしょうか。 


ひとまず本日はここで終わりたいと思います。明日は「視覚化する」です。