この記事は「UXとかHCDとかその辺りの何かをひとりで黙々とまとめる Advent Calendar 2013」の9日目の記事です。8日目は「人間中心デザインの方法論についてまとめてみる(1周目3/4)」でした。

  5日目からは人間中心デザイン(Human Centered Design,HCD)について書いています。本日は「要求事項に対する設計の評価」について書きたいと思います。

 
ひとくちに「評価」といっても、その評価の対象や目的、タイミングは様々です。まず種類として以前参加したHI学会での発表(こちら)からも「形成的評価」と「総括的評価」というものがあるとなっています。

「形成的評価」はフィードバックを得ながら学んでいく形で行われます。ある基準で達成度をみつつ行うため、1つ前の「解決策の作成」と密接に関わります。ユーザビリティ上の課題の指摘などは、あらかたここで行われる想定です。
「総括的評価」は最終的に総合的に判断を行います。 2つ前の「要求事項の明示」で出た要求を満たしているのかについて評価をすることで、ユーザー要求に合っているかを確認します。

また、実施のタイミングも様々あり、現在利用されているシステムに対して評価を行うのであれば、それは1つ目のフェーズ「利用状況の把握と明示」で行なっているものと思われます。その他、形成的評価は3つ目の「解決策の作成」で行っていると言えそうですし、総括的評価は4つ目の「要求事項に対する設計の評価」にあたるはずです。 


こういった評価をするために一般的なのは「ユーザーテスト(ユーザビリティテスト」です。用語が統一されていないのですが、ユーザビリティだけをテストするわけじゃないからユーザーテスト派と、ユーザーをテストするのではなくモノのテストをするのだ派が居てよく分からないです。
具体的なやり方は以下がよいと思われます。ユーザビリティエンジニアリングは直近で新版が出るとか出ないとか。



 

こういったユーザーテスト以外に、もっと簡易に行う方法としてエキスパートレビューという熟練者によるレビューが用いられています。ヒューリスティック評価法や、認知的ウォークスルーなどと調べると出てくるかと思います。

といったところで、このあたりで締めたいと思います。
明日からは「デザイン思考」についてまとめたいと思います。