ociology meets UX モバイルUXを分析するワークショップに参加しました。
9月11日と18日の2日間で、前半は座学とデータ準備、後半がデータ分析(のさわり)と気付きに関する発表でした。 
ちょうど直前のHIS2013で聞いた社会学の秋谷さんの説明と合わせると、 やっと「エスノメソドロジー」「会話分析」と言っているもののぼやっとした全容が見えてきました。おそらくUXデザインやHCD、ユーザビリティをかじった人であれば「それは私もやっている」と言っていることだと思われます。 ただし、分析の粒度が非常に細かく、単位で言えば数百ミリ秒オーダーでの分析が行われていました。
普段見過ごしがちな何気ない会話に分析の焦点を当てて、そこに「規範」を見出そうとするアプローチはすごいなぁ、この道具を身につけたら武器になるなぁと感じました。

同時に、このワークショップに参加して考えたことを記しておきます。

ここ最近、私の中で「サービスデザイン」に対するモヤモヤがずっとありました。このワークショップに参加してやっと気付いたのですが、サービスデザインはUXデザインの幅・視点をオーバーライドして、マクロ方向に向かうものだと感じました。それが今の自分の興味の方向と決定的に合ってなかったのでした。(このモヤモヤが直視できたので、サービスデザインに対するモヤモヤは薄れました。)
ユーザーだけではなく提供側の視点を…瞬時的なだけではなく長期的な視点を…ビジネスの視点を…。これはきっと「正しい」のですが、正しさを求めていいのだろうか…こうやってメタ視点になったり、多面的な見方をすればいいのだろうか…といった不安がずっとありました。
このワークショップで学んだ「エスノメソドロジー/会話分析」はどちらかというとミクロな視点を大事にするものだと、やりながら感じました。たった30秒〜1分だけでも、いままで「常識」だと思っていたもの、気付いてなかったもの、そういった「見ているはずなのに気付いてなかった」ものが炙り出されていく感じです。昨今のサービスデザイン的な方向とは異なる何かを感じました。ただし、これは「正しい」方向ではないかもしれません。でも掘ってみたいと思う何かがありました。  


少なくとも私にとっては、ターニングポイントになるイベントでした。

このワークショップを企画・運営していただいた、上平さん、城さん、潮田さんに御礼したいと思います。ありがとうございました!