千葉工業大学デザイン科学科山崎研究室主催のワークショップに参加してきました。

つぶやきはtogetterにまとめました。

背景

もともと、UXデザインというか、人間中心デザイン(HCD)に関しては個人的に勉強していて、ビジネスモデルジェネレーションは山崎先生の研究室に以前伺った時に英語原書をご紹介いただいて読んでいました。

Business Model Generation: A Handbook for Visionaries, Game Changers, and Challengers

Business Model Generation: A Handbook for Visionaries, Game Changers, and Challengers

確か伺った際に聞いた話では、UXデザインや人間中心デザインが重要だよね、というのは誰もが納得する内容なのですが、結果として、それがどうビジネスになるかというところまで議論しないと広まらない、という問題意識から、山崎先生はビジネスモデルとの絡みを意識されているといった話だったと思います。


ワークショップ

ワークショップに参加しての感想を3点述べたいと思います。


顧客価値から考える

一番最後に講師の福永さんがお話していた内容ですが、このビジネスモデルキャンバスをどこから考えるか、といった話でした。結論としては、「1顧客価値→2利益モデル→3自社の強み」の順に考えるということでした。(逆に言うと、3自社の強み→1顧客価値→2利益モデルとなっているから日本企業はダメなんだ、といった話もありました。)

ビジネスモデルキャンバスに合わせると、右上(CS、(CR、CH)、VP)の固まりが顧客価値、左上(VP,KR,KA,KP)の固まりが自社の強み、下側(RS、CSt)が利益モデルといった話でした。これは山崎先生と福永さんの意見が一致していたかと思います。

個人的には、福永さんが他のビジネスモデルの書籍(名前は忘れてしまいましたが)を引きながらこのお話をされていたのがとても印象的でした。要するに、新しい概念ではなく、これまでもやっている人はいるということ、逆に意識してもできない人が多いということが話の裏にあるなぁと感じました。

顧客価値を先に考える、という意味ではHCD的な発想はとても重要になってくるということで、とても腹に落ちました。


パートナーが大事

上記の話に山崎先生が補足した内容として「パートナーが大事」というものがあり、あーなるほどなーと思いました。つまり、自社の強みから考えるとビジネスモデルとしてはダメになりがちで、顧客価値から発想する必要があるのだけど、そうすると自社の強みではカバーしきれない部分が出てくる、だからパートナーシップが大事になる、という論理展開だったと思います。

これもとても重要だなぁと思っていて、数年前(いやもっと前からか)コラボ、といったものがよく出てきましたが、それにつながる話かなぁと思って反芻していました。あと、「売って終わりじゃない」という話は最近よく聞く話なのですが、その後の運用フェーズというか終わりがないビジネスとなると、一人で持てる部分に限りはあるよなーと漠然と感じていて、そこにもパートナーがいることの大切さを感じたりしました。


個人としてのビジネスモデルにも適用できる

今回のテーマは、千葉工大山崎研究室の卒業生のKくんがテーマとなっていました。社会人の皆さんはきっと助けてあげたい気持ちになったと思いますがw、それよりもこのキャンバスを個人としても使う、ということに発見がありました。

これは、常日頃から自分のKey ResourceとKey Activityを棚卸しておきましょう、ということになります。それがないと個人のビジネスモデルとして成り立たない。

最後に福永さん自身のビジネスモデルのお話(公開厳禁w)がありましたが、あーなるほどーとうなずく内容で、自分も棚卸ししないといけないなーと思わされました。

続編というか、次の本は「Bussiness Model YOU」という個人を対象としたものらしいです。また読みたい本が増え…

Business Model You: A One-Page Method For Reinventing Your Career

Business Model You: A One-Page Method For Reinventing Your Career


このような勉強の機会を設けていただき、山崎先生(@designkaz)ありがとうございました!