はてな年間100冊読書クラブ1冊目。

スコーレNo.4 (光文社文庫)

自由奔放な妹・七葉(なのは)に比べて自分は平凡だと思っている女の子・津川麻子。そんな彼女も、中学、高校、大学、就職を通して4つのスコーレ(学校)と出会い、少女から女性へと変わっていく。そして彼女が遅まきながらやっと気付いた自分の一番大切なものとは……。ひとりのじょせいが悩み苦しみながらも成長する姿を淡く切なく美しく描きあげた傑作。

たまたま入った書店が気合を入れてポップ展示していたので購入して読みました。読み終えて、心の奥がヒリヒリするけど、ほんわかする小説でした。

家族って何だろう?恋愛って何だろう?仕事って何だろう?結婚って何だろう?

誰でも通る道を、麻子という女性を通して体験する。

麻子は、決してアクティブな人間ではない。

どんどん動いて、壁にぶつかっていくタイプではない。

でも、壁はやってくる。障害は誰にでもある。

それは突然降ってくるものなんだと思う。

それは好きな人だったり、運命の人だったり、仕事だったり。

突然やってきて、それを選ばざるを得なくなる。

選ぶ時、人は何を基準に選ぶんだろう。

コンプレックスがその原動力になるのかもしれない。


この小説は、20代の女性のためにあるのかもしれない、と思った。

今の自分が迷っている何か、迷うであろう何かで決断するために。

読み終わった後、自分が男性なのがちょっぴり寂しかった。

スコーレNo.4 (光文社文庫)

スコーレNo.4 (光文社文庫)